「ユニセフのつどい2007 in
ふくしま」を開催しました(2007年9月28日)
県内ユニセフ会員とユニセフ募金団体・個人が一堂に会して昨年の活動をふりかえり、今年の活動の方向と取り組みを共有するための「ユニセフのつどい2007
in ふくしま」が福島市の福島テルサを会場に約50名(生協から33名)の参加のもとに開催されました。
ユニセフでは2006年から2010年までの5年間を「『子どもとエイズ』世界キャンペーン」として提唱し、“子どもたちのためにエイズと闘おう”と呼びかけています。「毎分ひとり、15才未満の子どもがエイズで命を落している」と言われる現状を改善し、2010年までにHIV/エイズと共に生きる若者の割合を25%減らす目標でキャンペーンを進めています。
開催にあたり、花田会長より「福島県支部として『子どもとエイズ』世界キャンペーンを積極的に受けとめ、これまでの県支部の写真展においても広く啓発活動を進めてきたこと、正しい理解ができていないHIV/エイズの問題について本日の“つどい”で学習し、これからの活動に役立てていただきたい」旨のあいさつがありました。
私たち日本人にとっては、1985年まではHIV/エイズについての認識はほとんどなく、1985年の日本人第1号患者の発表よりセンセーショナルに扱われ1985年から1991年まではエイズパニックの時代ともいわれています。1992年以降は言葉も次第に日常化し感染予防方法のある程度の習得、さらには検査体制の整備・拡充などとあいまって次第に危機感も薄れているのが現状です。
しかし、世界ではHIV/エイズ感染者は確実に増えているのが現実で、特に15〜49才の感染率はアフリカのサハラ以南およびカリブ海地域では45%〜55%となっています。感染率は上記のほどではないにしてもラテンアメリカ、東欧・中央アジア、アジア地域では毎年確実に増えています。
日本でも1985年からの統計でも感染者数、患者数とも毎年確実に増加しているのが現状です。
このような状況からユニセフ会員の皆さんや関心ある市民の皆さんにHIV/エイズの知識と現状を正しく知っていただくために、今年の「ユニセフのつどい」では「HIV/エイズ」についての学習をすることになりました。
講師には(財)日本ユニセフ協会 団体・組織事業部の谷口光氏、東北HIVコミュニケーションズ代表小浜耕治氏をお招きしました。
谷口氏からは「『子どもとエイズ』世界キャンペーン―子どもたちを襲うHIV/エイズ、悲劇の現実」と題して、ユニセフが「『子どもとエイズ』世界キャンペーン」を行なっていることについて、その取り組みの発端、世界の地域別の感染・患者数の現状、また地域別の予防活動について詳しく報告していただきました。
小浜氏からは日本国内のHIV/エイズについての歴史、さらに東北地方、福島県の現状について、ここ10年〜15年のデータを資料としその実態を講演されました。小浜氏は自らエイズサポート事業も行なっており、電話相談やHIV/エイズ患者の差別をなくし健常者と共に生きる社会の構築をめざしていることもお話されました。
お二人の講演を聞いて、あまりマスコミなどでは触れられなくなったHIV/エイズの世界および日本の現状をリアルに感じ取ることができ、恐ろしさを知るとともに、さらに日本では感染者・発症者にたいして差別を超えた共生の考え・行動ができつつあることを知り人間のすばらしさと暖かさを感じとることができた「ユニセフのつどい2007
in ふくしま」でした。
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開催挨拶をする福島県支部花田勗会長 |
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会場の様子(講演者は日本ユニセフ協会谷口光氏) |
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講演する東北HIVコミュニケーションズ代表小浜耕治氏 |
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講演後左から根本章子専務理事、
小浜耕治氏、谷口光氏、菅田俊雄事務局長 |
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